中高年ひきこもり 井口満男(仮名)50歳 無職 ひきこもり歴20年

最終更新: 1月22日



【事例】


両親は80歳、当事者は50歳 まさに「8050」です。


食事、炊事、洗濯、掃除、など家事は全て両親がやっています。

ひきもって20年、経ちます。

原因は30代に勤務していた会社での人間関係と、当時付き合っていた彼女との恋愛関係です。彼女とは結婚の約束をしましたが、厳格な父親に反対されて、それ以来、人間不信

になり、会社を退社して家に引きこもるようになりました。


今でも彼女が忘れられず、毎日、恋愛感情がこみ上げてきます。


普段はインターネットを閲覧するほか、1980年代の洋楽が好きで当時買ったCD

を聞いています。

好きなミュージシャンはビリー・ジョエルです。

経済的には父親が会社役員だったので、いくらかの蓄えはあります。


井口さんは、ひきこもってからは、おとなしく、また経済的に成り立っているのは

両親のお陰だと認識できています。

しかし、将来的な人生の目標はなく、好きだった彼女の社員を見ながらビリー・ジョエルの音楽を聞く毎日です。

こんな自分では、いけないと自覚はしていますが、それ以上の行動をする勇気というか

やる気がないため現状に至っています。


両親は健康で経済的に余裕があるので、井口さん本人にプレッシャーをかけることもなく

平穏に生活をしています。

しかし、家が住宅街で近所の手前があるので、井口さん本人にはそこは意識するように

伝えています。

現在の資産から逆算して現預金をメインに家計の資金繰りをすると

贅沢をしなければ十分に10年〜20年は、井口さん本人はひきこもって生活できます。

井口さんの儚い希望は30代に付き合った女性に会うことが希望です。



【大河原康からの回答】


精神疾患者でなく健常者の状態でひきこもりであれば「自立」は可能ですね。

井口さん本人が自立を望まなくても、父親または母親が何かあった時、対応しなければ

ならなくなります。

この時に多少の自立ができていなければ、とても苦労します。

30代の時の彼女が忘れられないのは、相当にお相手が好きだったのだと思います。

幸い好きが故に、ストーカー行為をしていないのは、井口さん自身、自制の効く方だと

思います。


それでは、何からスタートするのがベストなのでしょうか?

いちがいに「自立」といって、外部要因からの情報を与たり、医療法人の自立支援などのブループホームに入るのは、本人が受け入れなければ、逆効果です。

むしろ、恨まれます。

一番シンプルなのは、あいさつをすることです。


「おはようございます」

「ありがとうございます」

「いただきます」

「ごちそうさまです」

「ごめんなさい」

「はい」


などです。これは親しき仲に礼儀ありで、両親はもちろん近所の方々に対しても進んで

あいさつすることです。

あいさつされた側は、お相手が笑顔であいさつをしたのなら

とてもうれしく思い、イメージががらりと変わり、幸せな波動が起き、会話が成立していきます。もちろん、あいさつだけで終わるケースがほとんどですが、人間関係で良い方向に向かうのは間違いないと思います。


まずは、それからスタートしてみて下さい。

自立とはとても難しい表現です。なぜかと言うと、ひきこもりの当事者、登校拒否、精神疾患の方々にとって自立のニュアンスも違うし当事者が意識すればするほど、自立ということが、わからなくなり、健常者が当たり前にやっているけど、当事者はできないことが多分にあります。これは差別ではありません。シンプルにフォロー的に言いますと、出来ることからやればいいと思います。そして、当事者のペースで自立に近づけばOKだと思います。



この事例と回答シリーズは、あくまでもフィクションの想定であります。個人情報には該当しておりません。

大河原ライフプランニング

大河原 康

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