珍顧客対応シリーズ【禁断のドラ息子】

最終更新: 3月4日



私は、オートバイ業界に30年間、たずさわってきました。

サラリーマン10年間、自分で起業して20年間の、ちょっとありえない珍顧客の

対応シリーズを展開したいと思います。名前は仮名にしてますが、内容は99%実話

です。たくさんの営業経験をしていますが、今まで大きいトラブルやクレーム対応に巻き込まれたことはほとんどありませんが、神様仏様ご先祖様が用意したありえない顧客対応のシチュエーションは、本当に今の自分を成長させてくれました。感謝するとしたら、そのシチュエーションを乗り切った自分に感謝してます(笑)


まずは、今から30年ちょっと前の22歳の頃です。

渋谷区にある大手二輪事業の企業に勤めてました。私は部品管理へ配属されて、一生懸命

メーカーの部品を覚えて、がんばっていました。


ある日、ハーレーで派手なチョッパータイプを乗った男性が来店されました。

ヘルメットを脱いでも、サングラスをしてさらに長髪で見た目はロックシンガーのようで

当時、流行ったレッドウォーリアーズのダイヤモンドユカイみたいなイケメンが来ました。

来店するなり、大きい声でほしいパーツを言ってます。

私は冷静に聞いて、メッキのカスタムパーツだったので在庫はしていなくて取り寄せになる

事を伝えました。


彼は、とてもいい人で私の対応を気に入ってくれて、パーツが入ったら連絡してくれと

言われました。受注伝票に名前と連絡先を聞いたら「トニー」と呼んでくれ!と言われました。だから私は受注伝票にトニーと書きました。本名は?と聞きたかったんですが無理でした。その後、そのパーツはなかなか入ってこなくて、申し訳ない感じでした。


そんなある日、トニーは2人の仲間をつれてきました。

そしてトニーは彼らをジョンと言ったり、ミックと呼んだりしていました。

彼らは自称ロックバンドで、雰囲気はたっぷりありました。

また、今の時代じゃありえないけど、タバコを吸って来店するんですが「ガラム」を吸って

いてとても臭くてたまらなかったです。


そして、パーツが入荷してトニーへ連絡したら、とても暗い声の老婆のような人が電話に出ました。私は緊張して「トニーさんのご自宅ですか?」と聞いたら、その老婆は

「タカユキですか?あの子はもう何日も帰ってこないんです。どこへ行ったかしりませんか?」と言われてしまいました。

私は「息子さんの乗っているバイクのパーツが入りました」と言ったら、

「あの子はいくら使ったんですか?」と泣きそうな声で言われてしまいました。

そして、私はなぜか同情したような返事をしてしまい、そのお母さんは

「もう、あの子に音楽をやめさせて下さい」と言うのです。


そうなんです。この頃は、まだロックシンガーは不良であったり社会的には認められない

立場の人々が多かったんです。


私はまだ若かったので、どうすることもできないというか、経験値で対応できなかったので

適当に対処するしかありませんでした。


後日、トニーがお店に来て喜んでパーツを買っていきました。

トニーは彼女を連れていました。彼女のことをキャシーと言っていましたが、どう見ても

日本人の普通の人なんです。さらに私のことを「ベイビー」と呼んでます。

忌野清志郎が言うならまだしも、トニーが言うのかよーと思いました。


トニー。。。今頃何しているのかなー

お母さんを大切にしてほしいと感じています。